阪神11R フィリーズレビュー(芝1400m)
笠松の快速牝馬ラブミーチャン。もともとコパノハニーという名前で中央デビューする予定でしたが、栗東の坂路を1F15秒で走るのさえ苦労していたことから、地方へ移籍することになったといいます。そんな落第生だったラブミーチャンですが、レコードに次ぐレコードで連勝をつづけ、気づけば無敗の6戦6勝。破竹の勢いで桜花賞トライアルに挑戦です。素人目に見ても、とにかく太ももが逞しくてお尻がでかい! スピードの絶対値が高そうな馬なので、フィリーズRの展開の鍵を握るのはこのでっかいお尻であるのは間違いなさそうです。先週と先々週の雨で荒れてきた馬場コンディションであれば、ダート適性のある馬が好走する余地も広がりそうで、ラブミーチャン以外の、エリモエポナ、ケイアイデイジー、ハニーメロンチャンといったダート馬の取捨選択も悩むところ。
しかし、今のところ僕は、「競走馬のダートと芝の成績はまったく関連性がない(@田中充興)」という説を支持しています。僕の浅い競馬歴においてさえ、ダートでの圧倒的な成績で人気している馬が芝のレースで馬券圏外に消え、芝での圧倒的な成績で人気している馬がダートのレースで馬券圏外に消えるというのは、すでに見慣れた日常的風景となりました。スーニがアーリントンCで12着に惨敗し、トランセンドが京都新聞杯で9着に敗れ、ラヴェリータが昨年のフィリーズRで6着と芝馬に敵わなかったように。しかし、芝では凡走の多かったテスタマッタがダートでガラリ一変、ついにはフェブラリーSで連対を果たしたように。そして、そのフェブラリーSで「芝でこれだけ強い競馬できるのならひょっとしてここでも」と誰もが思ったレッドスパーダが3番人気12着に惨敗してしまったように……。ということで、人気薄ならばともかく、ラブミーチャンは話題性からも人気することでしょうし、ここは応援したい気持ちをぐっと我慢して、本線からは黙って消す方向で馬券は構築したいと思います。
さて、展開をどう読むか。ポイントはやはりペースメーカーとなりそうなラブミーチャンでしょう。鞍上の浜口楠彦騎手は「普通のレースと同じように乗るだけ。あとはミーチャンの力にお任せしま~す」とコメントしていますが、ラブミーチャンの「普通のレース」とは、つまり、スピードの絶対値を活かして逃げ切ること。京都のダート(重)で行われた6F戦ではテン3Fを33.9秒で通過していますし、このメンバーなら強引にでもハナを奪って、けれん味なく逃げ切りを試みるのではないでしょうか。想定されるのは、道中のペースはほとんど緩まずに流れ、坂の待ち構える直線で我慢比べが繰り広げられる消耗戦。問われる資質は、スピードはもちろんのこと、厳しいペースを好位でジリジリ凌ぎ切れる底力であると言えそうです。そんな馬が、逃げ馬の後ろ2、3番手のポジションを取り、各馬が差を詰めてくる3、4角では最内でほんの少しだけ息を入れ、直線なかばで抜け出す競馬ができれば勝ち負け必至でしょう。昨年のフィリーズRではワンカラットが、最近では阪急杯のエーシンフォワードがまさにそのような競馬で勝利しました。
本命はレディアルバローザに打ちます。この仔は強いなと思ったのは前々走の京都芝1400m戦でした。34.7-11.5-35.4の前傾ラップを逃げ粘っての2着。時計も優秀です。中団から差してきた1、3着馬は明らかにペース的に恵まれたわけですが、ブイコナンやアーリーデイズがレディアルバローザを追走して大きく失速したことを考えれば、まさに負けて強しの内容でした。前走はフィリーズRと同舞台の阪神芝1400m戦。このときは好位から押し切る競馬でそつなく勝利しましたが、34.9-11.6-35.6の前傾ラップでやはり走破タイム1.22.1は優秀。3走前の紅梅Sではワイルドラズベリーの4着でしたが、これは「控えて我慢する競馬」を試したふしがありますね。それが前走の好位差しに繋がったというわけです。スピードがあり、厳しい流れに耐性があり、脚質も自在。また、驚くべきことに、これまで5戦使ってきていますが、馬体重はぴったり466kgのまま。体調に関してもいたって順調と言ってよさそうです。3番枠を引いて、鞍上は和田騎手。ハイペース必至のレースですが、的確なペース判断と手綱捌きでレディアルバローザを勝利に導いてほしいですね。
相手探しは難しいので諦めました。馬券はレディアルバローザの単複で。レディアルバローザを2着に固定した馬単も軽く買っておきたいと思います。
馬体重の減少が止まらないのが気がかりなテイラーバートンは、実績的には明らかにここを勝ち切る能力を持っています。今回は輸送もありませんし、少しプラスで出てくるなら。ききょうSではダッシャーゴーゴーの2着、かえで賞ではコスモセンサーの3着の実績が光るニシノモレッタ。いずれも厳しいラップを凌ぎ切ってのものですから、この馬もここを勝ち切って何の不思議もありません。思ったよりも人気してないのが驚きです。休み明けですが、調教内容からも坂路で速い時計が出せるようになってきたラナンキュラスは、前崩れになるようなら、外目中団からあっさり突き抜ける場面もありそうですね。
穴っぽいところでは、まずモトヒメ。阪神JFでラストばったり止まったので、1400mへの距離短縮はチャンスです。福島2歳Sで接戦を演じたミオリチャンがアネモネSで3着に入りましたので、モトヒメにも可能性はあるでしょう。カレンチャンは1Fの距離延長となりますが、前走の萌黄賞のものすごく楽勝といった勝ちっぷりからは、距離延長もなんなくこなしてきそうな気がします。ステラリードはここ3走の成績こそぱっとしませんが、着差約0.5秒くらいには走ってはいるのです。激流で前が潰れるようなことになれば浮上する余地は十分にあるでしょう。あ、あとダート馬は買わないと言いましたが、名前が面白いのでハニーメロンチャンだけは買っておきます。
◎(3)レディアルバローザ
○(6)テイラーバートン/(11)ニシノモレッタ/(15)ラナンキュラス
▲(4)モトヒメ/(7)カレンチャン/(8)ステラリード/(13)ハニーメロンチャン
単勝 (3) 3000円
複勝 (3) 6000円
馬単2着流し (3)→(6)(11)(15) 500円×3点
馬単2着流し (3)→(4)(7)(8)(13) 300円×4点


ラップを見る限りでは激流というほどでもなさそうなのだが、後方から追い込んだサウンドバリアーとロジフェローズの脚色を見ると、この2頭は嵌った気がする。やはり先行馬に厳しいレースだったのかな。もしくは荒れた内が不利だった、あるいは外が内より伸びた馬場であった可能性もありそうだ。レディアルバローザはやはり強かったと思う。馬体重が相変わらず466kgだったのには驚愕した。