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【展望】阪神牝馬S

阪神牝馬S(芝1400m)

阪神芝1400mは、個人的に何とも傾向の掴みづらい舞台です。ということで、まずは、同じ舞台で行われるフィリーズRの展望で治郎丸さんの挙げたポイントを僕なりにおさらいしてみます。

フィリーズR(阪神芝1400)は、桜花賞トライアルレースではあるものの、距離に自信のない馬がこちらに目標を定めてくるため、自然と短距離で好走してきたスピード馬が多く揃う。よって、ペースが速くなる傾向が強く、ここを勝つためには、ハイペースを追走して、さらにもうひと踏ん張りできるパワーが要求される。瞬発力よりは、地脚の強い馬に向いているレース(2009年の勝ち馬ワンカラットが典型的)。ダートで実績のある馬がしばしば穴を開けるのもそのため。

先週ダッシャーゴーゴーを狙って惨敗したマーガレットSも舞台は阪神芝1400m。実際このレースは、上記のフィリーズRの傾向に近いレースだったと思われます。

2010/04/03 マーガレットS 1.21.3(34.7-11.7-34.9)
2010/03/28 心斎橋S 1.21.4(34.7-11.5-35.2)
2010/03/20 須磨特別 1.21.2(34.3-11.6-35.3)
2010/02/28 阪急杯 1.21.4(35.0-11.2-35.3)

若駒戦であることを考えると、この時計はなかなか優秀ですね。外枠から早めに前へ出していき、結果的に逃げるかたちとなったダッシャーゴーゴーは、前半で脚を使った分最後は失速してしまった模様。斤量57kgも応えたのかもしれません。ひるがえってみれば、勝ったシゲルモトナリも2着のエーシンウェズンも、「ハイペースを追走して、さらにもうひと踏ん張りできるパワー」を備えた馬でした。ラップ的にはほぼミドルペースでしたので、先行した2頭と少し間隔を開けて3番手をロスなく運んだシゲルモトナリは、最もスムーズな競馬をすることができました。今年の阪急杯で言えば、エーシンフォワードが通ったポジションですね。クロッカスSはインプレスウィナーの2着、アーリントンCではコスモセンサーの4着ですから、このメンバーでは実力上位でしたし、1400mがぴったりの印象。エーシンウェズンは、前走同舞台でツルマルジュピターの刻んだハイペースラップ(テン3F=33.7秒/4F=45.3秒)を、徐々に位置取りを上げつつ追走し、2着に粘り込みました。シゲルモトナリを交わせなかったのは外を回した分でしょう。3着のナリタスプリングはダート→芝替わりの馬でしたね。

さて、今年の阪神牝馬S。ヒカルアマランサス、ブロードストリート、ワンカラットが人気を分け合いそうです。阪神芝1400mへの適性を重視するなら、昨年のフィリーズRの勝ち馬でもあり、阪急杯では強い牡馬を相手にエーシンフォワードの2着に粘ったワンカラットが最有力でしょう。同馬にとっては絶好の条件が揃いました。ヒカルアマランサスは、京都牝馬Sで見せた末脚が驚異的でしたが、一方で嵌った印象も強く、素直に信頼するべきかどうか迷います。傾向通りの流れになれば差し損ねる可能性も出てきますし、内枠を引いたりすれば、いっそのこと消して妙味を追求したほうが面白いかもしれません。ブロードストリートもまた、休み明けで挑んだ六甲Sの凡走ぶりからは、体調が万全とは言い難く、全幅の信頼は置けないような気がします。

ヒカルアマランサスが人気するなら、妙味的には、ユートピアSで同馬を子供扱いしたラドラーダのほうが面白そうです。ただし、休み明けであることに加え、ヒカルアマランサス同様、末脚不発の可能性もありますので、枠順次第というところでしょうか。手元のGallopでは無印なんですが、いくらなんでも嘘でしょう? 誤植でしょうか。たぶんそこそこ人気しますよね。鞍上も安藤勝騎手ですし。

さらに、阪神芝1400mへの適性から穴馬をピックアップするなら、ストリートスタイルマイネエスポワールの2頭。阪神芝7Fでやたらとパフォーマンスが上昇しているのがこれ見よがしに分かるので穴人気しそうですが、3連系の馬券を買うならヒモにおさえておきたい2頭です。

これといった逃げ馬不在で、展開予想の難しい一戦ですが、枠順が出てからしっかり予想したいと思います。

【展望】マーガレットS/ダービー卿CT/産経大阪杯

マーガレットS(阪神芝1400m)

◎ダッシャーゴーゴー(和田)

激流のガチンコ勝負を期待した今年の高松宮記念。GIにしてはちょっと緩すぎたんじゃない? 正直案外な内容。予想で思い描いていた展開は、その前の週に行われたファルコンSだった。

2010/03/20 ファルコンS 1.08.7
12.1-10.1-10.8-11.5-12.2-12.0(33.0-35.7)
1着 エーシンホワイティ[13-10](34.4-34.3)
2着 トシギャングスター[15-10](34.5-34.2/0.0)
3着 サリエル[13-10](34.3-34.5/0.1)
4着 ダッシャーゴーゴー[3-3](33.4-35.6/0.3)

2010/03/28 高松宮記念 1.08.6
12.0-10.4-11.1-11.4-11.4-12.3(33.5-35.1)
1着 キンシャサノキセキ[7-6](34.0-34.6)
2着 ビービーガルダン[3-4](33.8-34.8/0.0)
3着 エーシンフォワード[9-11](34.1-34.5/0.0)

3/20に比べると3/28のほうが若干時計の掛かるコンディションだったが、それほど大きな差はなかったと考えてよいだろう。宮記念ではヘッドライナー[2-2](33.6-35.3)が勝ち馬と0.3秒差に踏みとどまっており、最もベストな位置取りで馬場の良いコースを通ったビービーガルダン[3-4](33.8-34.8/0.0)が2着。踏破ラップのみの比較からは、ダッシャーゴーゴー[3-3](33.4-35.6/0.3)は、ヘッドライナーよりも強い競馬をしたのは明らかで、ビービーガルダンに迫る(もしくは凌駕する)パフォーマンスを発揮したという解釈さえ可能。しかも休み明けで。もちろん、強引な比較なのでダッシャーゴーゴーが宮記念に出走していたら馬券に絡んでいたという話ではぜんぜんないのだが、宮記念以上の激流だったファルコンSで最も強い競馬をしたことだけは確か。

マーガレットSの登録馬を見渡す限り、これといった逃げ馬は不在でハイペースにならない可能性が高い。強烈な決め脚のある馬もいない。内枠を引き、和田騎手が先行策を打てば、先週に引き続き外の伸びる馬場であったとしても押し切れるのではないか。

ダービー卿CT(中山芝1600m)

◎セイクリッドバレー(松岡)

マイネルファルケ、マイネルスケルツィ、サニーサンデーが出てくる以上、中盤の緩まない一貫ペースになること必至。スタミナのない先行馬は脱落。先行した能力上位馬が残るか、フィフスペトルが好位から差し切るか。フィフスペトルは人気だろうから、妙味的にはセイクリッドバレーが面白い。休み明けで挑んだ中山記念は見せ場はつくったものの惜しい4着。これまでフィフスペトルをはじめ、レッドスパーダ、ナカヤマフェスタ、トーセンジョーダン、フォゲッタブルといった人気馬と接戦を演じながらも、スポットライトを浴びる機会のなかった馬だが、個人的にはこういう地味な頑張り屋さんが大好きだ。スタミナと決め手は十分。マイルへの距離短縮がどうかだが、内~中枠を引き、ナカヤマフェスタの2着だったセントライト記念のようにいつもより前で運べば勝ち切る可能性まで。松岡騎手にも期待。

産経大阪杯(阪神芝2000m)

◎ドリームジャーニー(池添)
▲ヤマニンキングリー

相手が見つからなければケンするしかない。狙うならヤマニンキングリーか。札幌記念をピークに体調が下降線を辿り、惨敗を続け4ヶ月の休養。休み明けで、2009年中山金杯くらいのパフォーマンスを期待するのは酷ではあるが、人気薄確実のここが狙い目なのは確か。内々をロスなく先行できれば。

【展望】チューリップ賞

「優駿」の國廣陽子さんによる連載「Relaxation サラブレッドの素顔」のアパパネが可愛い過ぎ!

さて、そのアパパネですが、今回もまた阪神JFの時と同じように栗東トレセンに早めに入厩しており、24日には栗東坂路で52.2-37.8-24.6-12.3を馬なりで計時したことからも、調整はいたって順調そうですね。本番に向けて100%仕上げてはこないでしょうが、チューリップ賞も当然勝ち負けを争うことになりそうです。アパパネ以外の阪神JF組からは、シンメイフジがフラワーC、ラナンキュラスがフィリーズRへ向かうため、ベストクルーズのみの出走となりました。このベストクルーズがまたブサ可愛くて大好きなのですが(「Gallop」のトレセン写真も、なぜその写真をあえて掲載するのか疑問に思うほどひどい顔です!)、憮然とした表情そのまま調教もいつもどおりまったく動きやしません。それでも実戦では堅実に走ってくる馬なのは、これまでの実績からも明らかなのですが……。

阪神JF組の2頭と接戦を演じられる、あるいは凌駕してしまう可能性と魅力を秘めた馬として最も注目しているのは、オウケンサクラです。新馬戦はエクセルサスの4着(0.3秒差)、次走の未勝利戦はレーヴドリアンの3着(0.2秒差)、初勝利を上げた3戦目はセイルラージを0.3秒突き放して圧勝。クイーンCを除外されたため出走したこぶし賞では、外からいい脚を使って難なく差し切り勝ちを収めました。ちなみに、こぶし賞はフレグモーネでの一頓挫明け。馬見のプロ赤木一騎さんが「競馬チェック!」の回顧で「ソエ出かかり脚捌き硬くなる」「レースではそのソエも気にしてか、フラフラし他馬を妨害する場面も」とコメントされており、このソエと中1週のローテだけが少し心配です。最終追い切りは栗東坂路をほとんど馬なりで52.4-38.1-24.9-12.4を計時。それほど心配する必要はなさそうです。オープンで勝ち負けしてもおかしくない素質ある牡馬たちと互角以上に走ることができるのですから、実際にこの仔が強いのは間違いありません。アパパネを負かせる馬がいるとするなら、このオウケンサクラだと考えています。ここで負けてもオークスでは絶対に買いたいですね。

穴馬として指名したいのは、オウケンサクラ同様、牡馬との混合戦でなかなか見どころのあるレースをしてきたショウリュウムーンです。新馬戦はこぶし賞2着のエアラフォンと僅差の2着。次の未勝利戦は3着に敗れたものの、行った行ったを決めたブイコナンとジョーヴァリアントに比べ、終始好位の外を回されたにもかかわらず、直線の坂でしっかり差を詰めてきた内容は評価できます。勝ち上がった前走の未勝利戦は稍重で行われた京都のマイル戦でしたが、勝ち時計1.35.7は馬場のコンディションを考えると悪くありません(単純な比較はできませんが同日のきさらぎ賞の1600m通過が1.36.5)。このレースでも好位の外を回らされましたが、最後は流しての圧勝でした。極端な瞬発力勝負になると厳しいかもしれませんが、先週に引き続き雨で渋る可能性の高い今回は、好位で粘り込んで波乱を演出するかもしれません。スタートも悪くない馬なので、内枠を引いて先行策を取れれば、あっと言わせてくれそうです。しかも鞍上は園田のキムケンこと木村健。そりゃあもう人気薄でしょうからぜひともヒモ穴に加えたい1頭です。走り方がまだまだ荒削りではありますが、どんな競馬をしてくるのか楽しみです。

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菊花賞◎ベルシャザール