カテゴリー : モノローグ

オークスの資金調達に成功!

今日はグリーンチャンネルを流したままオークスのことばかりに集中していて、他のレースのことはほとんど考えていませんでした。しかし、ガーベラ賞のパドック映像にレインスティックを発見! このブログでも何度か取り上げてきた、マイネルマルシェとダイワファルコンが1,2着だったハイレベルレース、2010/02/14の東京マイル戦で4着だった馬です。あのレースを先行して4着は強い内容で、1400mへの距離短縮もまったく問題なさそう。前走は不良馬場で行われたレースなので参考外。早速、ケイアイルーラーとボンジュールメロンに馬連を流し、穴馬コスモレニとマシラへの馬連も少し。軽い3連単で上乗せも狙ってみたら、これがうまく嵌ってくれました。気を良くして他のレースにも手を出しましたがこちらはぼちぼちでした。明日は「Classic Report」のりゅうさんとオークス観戦。たぶん本番までのレースもちまちま買ってしまうと思うので、資金に余裕ができたことは嬉しいですね。馬券の記録だけ残します。

東京9R ガーベラ賞(芝1400m)

◎(14)レインスティック
○(5)ケイアイルーラー
▲(3)ボンジュールメロン
△(6)コスモレニ
△(7)マシラ
×(4)(9)

馬連流し (14)→(3)(5) 1500円×2点
馬連流し (14)→(6)(7) 200円×2点
3連単フォメ (14)→(3)(5)→(4)(6)(7)(9) 100円×8点

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京都10R テレビ愛知オープン(芝1400外)

◎(2)ダイシングロウ
○(7)ロードバリオス
▲(3)ピサノパテック
×(8)(12)(14)

馬連流し (2)→(3)(7) 500円×2点
3連複フォメ (2)(3)(7)→(2)(3)(7)→(2)(3)(7)(8)(12)(14) 100円×10点

東京11R メイステークス(芝1800m)

◎(11)ショウワモダン
○(1)ブライティアパルス
▲(3)トウショウウェイヴ
×(6)(7)(8)(14)(15)(16)

馬連ボックス (1)(3)(11) 500円×3点
3連複フォメ (1)(3)(11)→(1)(3)(11)→(1)(3)(6)(7)(8)(11)(14)(15)(16) 100円×19点

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競馬予想のサウンドスケープ

一騎当選」のchildsviewさんとコメントをやり取りした中で、「日曜日の黄昏時は頭の中で「たられば」の嵐が吹き荒れている」と書きました。馬券を外した日曜日の黄昏時は本当に辛い(笑)時間です。みんなで競馬場に突撃して撃沈したなら、「うひゃー!」とか「マジかよ~」とか声を出して喚くことで気を紛らわせたり、同じく馬券を外した友人とその後の居酒屋で反省会を行い傷を舐め合ったりもできますが、「みんなのケイバ」で在宅競馬の場合は、室内で聴こえるのは、「あぅ~」という声にならない自分の溜息とクレイジーケンバンドの「馬力」だけ。画面に映る川合の笑顔を苦々しく睨みながら、何ともやるせない気持ちになります。

僕にとって、そんな日曜日の黄昏時に悲しいほどしっくりくる曲が、Gary Mooreの”The Loner”です。競馬を始めてから聴く頻度が明らかに上昇中(笑)

曲名は直訳すれば「一匹狼」ですが、アウトローというよりも「孤独を好む人」くらいのニュアンス。映像は良くも悪くも80年代の産物で、恐ろしくダサい仕上がりのPVですが、目を瞑って聴くと、「何でこの馬の激走を看破できなかったんだ!」とか「何でこんな馬券買っちゃったんだよぅ!俺のバカバカバカ!」という悔しさを、次週の新たな勝負へ向けての堅い決意に繋げてくれるような気がしてきます。

競馬予想と音楽。ちょっと面白そうなので、僕の競馬予想のサウンドスケープ(音風景)を編んでみました。

♪競馬予想のサウンドスケープ(gachalingo篇)

#1 James Bond 007 Movie Theme Song

馬券的中という大きなミッションの達成に向け、緊張感が高まる。すべての情報を把握し、あらゆるツールを使いこなし、目指すは無駄のないスタイリッシュな予想による一撃必殺の的中。ボンドガールはそんなあなたに首ったけ(笑)

#2 Goblin “Profondo Rosso”

競馬はサスペンス。一篇の推理小説を丁寧に読み解くように、登場人物(出走馬や騎手)の行動や心理を把握し、タイムテーブル(調教やローテーション)の整合性を精査し、叙述のトリック(厩舎や騎手のコメント)を見破り、憶測や誘導(競馬メディアやオッズ)の中から正しい情報を選り分け、驚きの真犯人(勝ち馬)を見つけるのだ。

#3 King Crimson “Starless”


突如暗雲が漂い始める。根拠と根拠が矛盾し合い、偽と踏んだ情報が一転して真となり、これまでの予想がすべて覆されてしまう。致命的な証拠を見落としているのかもしれない。一から丹念に予想を再構築するがその度に結果が異なる。ひょっとしたら信念の問題なのかもしれない。予想は矛盾を孕んだまま、自信もぐらついたまま、夜が更けていく。

#4 Ennio Morricone “The Ecstasy of Gold”

決断の時が来た。やるべきことはすべてやった。自分にしか買えない馬券で勝負に挑んで負けるのならば本望だ!(→Gary Moore”The Loner”へループ)

♪競馬予想のサウンドスケープ(gachalingo慢心篇)

#1′ Van Halen “Jump”

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いやー、この馬でもう決まりでしょ。鉄板、鉄板。相手もこの2頭で問題ないね。David Lee Rothよろしくお尻をフリフリ小躍りしながら、「的中配当で豪遊しようぜ計画」を立て始める。

#2′ Frankie Goes To Hollywood “Relax (Don’t Do It)”

しかし、本当にこの3頭でいいのだろうか? いちおう他の馬もしっかり精査したほうがよくないか? 「いやいやそんなことしなくていいんだって。リラックスしていこーぜ」(注:曲名の「Don’t do it」は「無理すんな」とか「力むなよ」というくらいの意味で、ゲイのHを歌った曲であることを考えると自ずと赤裸々な場面が想像できるかと思います。ヤクルトのレモリアという清涼飲料水のCMでこの曲が使われていたのはすごい!)と囁く慢心の悪魔。

#3′ The Police “Murder By Numbers”

日曜日の午後3時47分にあの仔が最初にここを通るのは間違いない。ひっひっひっ、あとは馬券をどう料理するかだけだ。獲物を完全に手中に収めた全能感に浸るサイコキラーは、JRA-VAN NEXTの配当シミュレートにナンバーを打ち込み、満面の笑みを浮かべる。

#4′ Tommy February6 “Everyday at the Bus Stop”

馬券を外すという可能性はゼロ。脳内は的中後の妄想でウハウハ状態。踊り出さずにはいられない。しかし、チアリーダーの恰好をした慢心の悪魔ほど怖いものはない。2009年皐月賞の前日、僕はこいつらのおかげで約40万円を湯水のように散財した。甘い夢から覚めた瞬間はPVの最後(3:24)に出てくるマネキン状態。(→Gary Moore”The Loner”へループ)

というわけで、元ギター小僧で主に洋楽を聴いている僕の場合はこうなりましたが、もちろん音楽の嗜好は十人十色。本気で競馬の予想に打ち込んでいるとき、いよいよ勝負の時が近づいてきた瞬間、そして渾身の予想で挑んだ勝負に敗れたとき、はたまた完全勝利を収めたとき、みなさんの頭の中ではどのような音楽が流れているのでしょうか。ジャズ篇やクラシック篇に、演歌篇、テクノ篇、ヘヴィメタ篇などなど、無数にあるユニークな競馬予想のサウンドスケープを想像するのもなかなか楽しいものです。

自制心が足りない

このブログを始めた年始から馬計簿をつけてきましたが、投資額を平均してみると、恐ろしいことに、ひと月7万円ものお金を馬券につぎ込んでいることになります。毎回怖々賭けていた昨年の今頃であれば現在の半分にも満たない額だったはずで、競馬に慣れてきたとはいえ、自分の予想技術や収入を考えると分不相応と言わざるを得ません。まだまだ修行も足りず、毎回強い確信を持って馬券を買っているわけでもないので、現在プラスでどうにか逃げつづけられているのは、4ヶ月という長いスパンで訪れたビギナーズラックに他ならないのではないかと考えているこの頃です。

日曜日に登録馬が発表され、月曜日には治郎丸さんと展望対談。仕事の昼休みや喫煙タイムごとにiphoneを睨んで分析に励み、帰宅してからは前哨戦を見直したり、本番のシミュレーションをしてみたり、的中馬券に狂喜する幸せな妄想を膨らませたりする火、水曜日。木曜日に出走馬が確定するとプレ予想を行い、枠順の確定する金曜日は仕事をさっさと終わらせ会社を飛び出し、深夜にかけて具体的な予想に取り組む――およそこのような一週間であるため、結果的には本命馬や狙い馬が人気で妙味のないレースだったり、予想に微塵も自信の持てないレースだったりしても、「せっかく予想したんだから」とそれなりの額を賭けてしまうんですよね。先週は土曜日に勝った時点で引き下がるべきでした(特にアルデバランSは賭けなくてよかったレースだったはず)。要するに、今の僕には自制心が足りないのです。

僕の競馬の先輩たちはさすがで、今年の3歳牝馬番付(「今年のクラシック戦線について語りました(牝馬編)」)でサンテミリオンを横綱指名していたスカイポットさんは、フローラSを“”されましたし(皐月賞につづき、このレースもまたほぼ天星指数どおりに決まりました!)、皐月賞ではエイシンフラッシュを見事に狙い撃ちされたでぃらんさん(「ローランの歌」)は、週の早い段階で「今週は見します」と決断されることがよくあります(あ、春天の本命馬がすごい!)。エノさん(「あの仔に夢中」)は単勝の哲学を貫きますから、己の筋道が通ったここぞという馬によるここぞというレースで一撃必殺。昨年のJCを一緒に観戦した同じ職場の競馬の先輩イシザキさんは、資金を予め今日はいくら使うと決めて挑み、前日にしっかり予想してきたにもかかわらずかなりのレースを見して、その分の資金を自信のあるレースに回していました。その時、僕に言った一言が、「仮に負けてもこうして競馬場で一日楽しめた。コンサートを見にきたと思えば安いもんだろ」。うーん、みなさん大人だ。

さて、来週からいよいよ待ちに待ったGI祭に突入です。面白そうなレースがたくさんありますね。

5/1 青葉賞
5/2 天皇賞(春)
5/8 京都新聞杯
5/8 新潟大章典
5/9 NHKマイルカップ
5/15 京王杯スプリングC
5/16 ヴィクトリアマイル
5/23 オークス
5/29 金鯱賞
5/30 日本ダービー

誘惑は果てしありませんが、若駒戦をずっと見てきた僕にとっては、一年間の集大成としてオークスとダービーを的中させるのが最大の目標。しっかり自制心を働かせて、前半でうまく資金を稼ぎ、ダービーでは大勝負を打ちたいと思います。

2010年皐月賞観戦記

2009年皐月賞。

◎(1)ロジユニヴァース
○(18)リーチザクラウン
▲(7)ナカヤマフェスタ
△(14)アントニオバローズ

馬連 (1)=(18) 10000円
枠連 (1)=(8) 8000円
3連単フォメ (1)(18)→(1)(18)→(7)(14) 5000円×2点
3連単フォメ (1)(18)→(7)(14)→(1)(18) 1000円×2点

的中させて手にする予定の配当は約50万円。僕は勝つ気満々で、前日の土曜日に有楽町のビックカメラへおもむくと、iMacとAdobeのDTPアプリを突発的に購入。現金40万円をその場で支払い、タクシーに戦利品を積み込んで自宅へ悠然と持ち帰った。本当に馬鹿な奴! アンライバルドをメイチで切れなかった弱さが、訳のわからない枠連8000円にも表れていて、恥ずかしいったらありゃしない。ひと月後のダービー。ずっと消し続けてきたアンライバルドに安易な本命を打ってしまうという大失態を演じる。自分が世代最強と信じた馬たちで固めた皐月賞だったはず。信念を曲げることなく、ダービーでも同じ馬に同じ印を打ち、同じ馬券を買ってさえいれば、手にした配当は1000万円を超えていたはずだった……。

このときの悔しさは一生忘れられないだろう。

馬券には、恐ろしいほど人物が出る。個性・生き方・競馬に対する姿勢など、その人の全てが凝縮されて馬券に表れてしまう。「勝つことがすべて」ではない。勝ち負けは後から付いてくるものであって、勝ち負けにこだわって縮こまってはいけない。こだわるべきなのは、自分にしか買えない馬券を買うことなのである。(治郎丸敬之『馬券のヒント』、p.3)

治郎丸さんによるこの一節を胸に刻んで、何とか踏ん張ってこれた2010年。明日はいよいよリベンジの時。買いたい馬はずいぶん前から決まっていたのに、昨年の悔しさを再び噛みしめていたからだろうか、気がつくと朝の6時だった。昼過ぎまで仮眠をとって、中山競馬場へ向かった。

中山に着いて間もなく、「Classic Report」のりゅうさんから到着したとの連絡が入る。パドック付近で落ち合って、「馬流天星」のスカイポットさんが朝から並んで確保してくれたスタート付近の芝生へ向かい合流。「Keiba Park blog」「若駒分析ナビゲーション」のたまバスさんとはお久しぶりの、「勝ち組の勝利指針」の川島さんとは初めましての挨拶を交わし、しばらくして「ガラスの競馬場」の治郎丸さんが到着。おお、素晴らしくコアなメンバーが揃ったなぁ。

初めてお会いした川島さんには、実は「馬ペパ!」(Worksをご覧ください)で記事を組ませて頂いたことがあり、締切よりもかなり早い段階で入稿してくださったことや記事の分量がドンピシャで助かったことを思い出した。そうそう、1号で終わってしまった「馬ペパ!」だけど、36時間不眠不休でヘロヘロになりながら完成させたのはちょうど去年の今頃。その幻の第1号は「皐月賞SPECIAL」だった。「馬ペパ!」をプロデュースしたたまバスさんに、データアートを寄稿して頂いたスカイポットさんもいて、僕はますますリベンジモードに。今日馬券で勝つのはもちろんのこと、「馬ペパ!」廃刊の雪辱は新しい競馬雑誌を創刊することで果たすのだ!

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野次と声援のボリュームが急激に上がり、皐月賞のゲートが開いた。本命を打ったヒルノダムールだけを凝視する。かなり後方に控えたことだけは確認できたが、途中からどこにいるのか分からなくなった。うーん、中団前目くらいで運んでほしかったのだが、ちょっとやばいかも。ヴィクトワールピサもどこにいるのかまったく見えないまま、馬群が4コーナーをまわり、僕たちの前を通り過ぎていく。あれ!? ヒルノダムール後ろ過ぎ!? 結局ゴールしてもどうなったのか分からないまま、後ろのガキどもの「何だ岩田かよ~。俺、ヒルノダムール買ってねぇし、つまんねぇ結果ぁ」という溜息まじりの捨て台詞を耳にして、心の中で静かにガッツポーズ。ヒルノダムール、「ズキューン!」と伸びてくれたみたい。

その後、用事のあるたまバスさんと別れ、残りのメンバーで西船橋駅付近の隠れ家的な居酒屋へ移動。大勝を収めた川島さんのおごり(ご馳走さまでした!)で13R→14Rと祝勝会はつづき、ここではとても書き切れないほどの競馬話で盛り上がった。みなさん、お疲れ様でした!

それぞれの皐月賞観戦記&回顧はこちら。

たまバスさん「【コラム】皐月賞観戦記
りゅうさん「夢見心地のライブ観戦
スカイポットさん「週初展望の回顧<皐月賞>」「皐月賞の写真
治郎丸さん「肉食系男子」「中山競馬場のベストポジション

帰りの電車の中で考える。ダービーまであとひと月余り。ヴィクトワールピサは依然有力だ。ダノンシャンティとサンライズプリンスだけはちょっと気になる。でも、ダービーで本命を打つ馬は自分の中で今日決まった。

◎ヒルノダムール
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all photos by Tamabas

阪神競馬遠征記

桜花賞当日。安ホテルをチェックアウトしてすぐに、新大阪駅の地下にある地味な喫茶店へ向かった。隣りで同じモーニングを頼んだ爺さんもスポーツ紙を広げて桜花賞予想の真っ最中らしい。僕が「競馬エイト」を広げていたからか、「あんたの本命は何かね?」と訊ねられて、あ、この爺さん、関東の人だ、と思いながら、「アプリコットフィズです」と答えた。「俺はオウケンサクラにしようと思う」と爺さん。「あ、僕も応援してます、その馬。関西馬では最有力ですよね」と応じる。スポーツ紙の見出しを指差して、「この馬は、どうかなぁ」と爺さん。「好配当リターンズ!」という見出しが目に入った。「いやー、その馬はさすがにここは厳しいと思うんですけどねぇ。僕は買いませんよ」。「そっかそっか」と頷きながら、爺さんは馬柱のエーシンリターンズに赤線を引っ張った。爺さん、すまん……。

昼過ぎ、梅田に到着。阪急電車に乗って、いざ、阪神競馬場へ! 朝方雨が降っていたことも忘れてしまうような晴天だ。汗だくになってようやく阪神競馬場に到着。噂には聞いていたけど、想像以上に綺麗な競馬場で驚いた。パドックには屋根がついていて、ちょっとしたコンサートホールみたい。先に到着していた治郎丸さんと合流しパドックへ向かうとそこには……。

うわー! 生の赤木一騎さん(http://www.jrdb.com/)と久保和功さん(http://blog.kubo-vs-akagi.com/)が目の前に! 「あともう一周なんでちょっと待っててください」。久保さんと、いずれ久保さんの仕事を引き継ぐというOさんは、パドックを周回する馬たちを真剣に見つめては、チェックシートに青ペンで○や記号を手早く書きつけていく。そして、久保さんがスマートフォンにペンでタッチを繰り返し、パドック情報のデータアップ完了(だと思います)。こういうかたちで競馬を生業とする人たちの仕事ぶりを目の前で見るのは初めてだ。

パドックチェックが終わったので、早速ご挨拶させてもらい、しばし歓談。桜花賞の本命馬をしつこく訊ねる僕に対して、「土曜の馬はしっかり見ているんですが、日曜の馬はよくわからないんですよ」とOさん。なるほどなるほど、これまでしっかり見続けてきた馬が出走メンバーとして揃い、パドック&返し馬で状態を見極めた上でがっつり勝負に出るってことですね。そういう時にいったいどれくらいの額をぶっ込むのかお聞きしたかったが、そこまで突っ込む勇気はなかった。

「新しい競馬雑誌をつくるんです」という僕たちに対して、赤木さんは「そりゃ面白そうやな、知り合いの競馬ライター紹介したるわ」といきなりお知り合いのライターさんをどこからともなく連れてきて僕たちに引き合わせてくれた。初対面でどこの馬の骨だか分からない僕たちに何というご厚意! 本当にありがとうございました! しばらくすると、JRDBの方々は返し馬チェックのために、ゴール前のガラス張りスペースへ颯爽と引き返していった。久保さんがスーツ姿であったことが強く印象に残った。競馬場に出勤かぁ。いつかしてみたいものだ。

その久保さんから頂いた推定3ハロンシート(http://www.cyber-mm.net/)を、治郎丸さんと食堂でご飯を食べながら眺める。桜花賞の前半推定3Fタイム上位馬が興味深いことになっている(アニメイトバイオ35.6/アプリコットフィズ35.8/ジュエルオブナイル35.8)。僕の本命はアフリコットフィズ、治郎丸さんの本命はレディアルバローザ(!)だったので、「アニメイトバイオが推定前半3Fで1位になるようなメンバーならスローでしょうし、これはアプリにもレディにも悪くない流れですねぇ。旅費も浮くし、今夜はいいもん喰いましょう!」と獲らぬ狸の皮算用(笑) その桜花賞、安藤勝騎手のオウケンサクラが逃げを打った。4角手前、レディアルバローザは2番手、アプリコットフィズは内をロスなく回って最内4番手に。二人とも一瞬夢を見たが、結果はご存知のとおり。アパパネ、ソー・キュート! 馬券外したけどもういいや。

競馬が終わって、JRDBの方たちが仕事の後に集う「例の喫茶店」にお邪魔させてもらい、赤木さんからお酒と食事をおごっていただいた。僕は久保さんの隣りで緊張しつつも、いろいろお話を聞くことができた。中学生の頃に競馬を始め、友達のお母さん(!)に馬券を購入してもらっていたことや、『“京大式”パドック入門』を恐ろしい早さで脱稿し、キャプションまで自前で用意したこと、逃げ馬に着目した最新の持論などなど。僕たちの雑誌の話にもしっかり耳を傾けていただけた。赤木さんと久保さんをはじめ、みなさん、どうもありがとうございました!

その後、治郎丸さんと急いで梅田へ向かう。お会いするのを最も楽しみにしていた、「けいけん豊富な日々」(http://90884.blog64.fc2.com/)のけん♂さんが、わざわざお仕事を切り上げて梅田まで飛んで来てくれたのだ!

ここだけの話(じゃ全然ないですが)、治郎丸さんからけん♂さんは「スキンヘッドの強面」で「絶対にびっくりする」と事前に聞かされていて、僕は武藤敬司や「シティーハンター」の海坊主を想像してビビリ気味。だって、ブログの文章は紳士的かつユーモラス。もし武藤敬司がでっかい指でちっちゃいキーを叩いてそんな文章を書いているのだとしたら、ますます怖いじゃないですか! で、現れたけん♂さんはというと、武藤敬司なんかじゃ全然なくて、人見知りの激しい僕でもすぐに打ち解けることができるくらい気さくな方であった。治郎丸さんのドッキリに見事にやられてしまった……。

梅田の焼肉屋へ移動し、競馬談義に突入。桜花賞を見事に的中させたけん♂さんの「テーマはスタミナだったんですよ」で始まる桜花賞予想のプロセスから、深い深い血統論、各競馬場の特徴、もちろん皐月賞の展望と、豊かな引き出しから溢れ出てくるけん♂さんのお喋りはとどまるところを知らない。そのなかでも「競馬は馬券以外にお金を使わない」というけん♂さんのマイルールに最も感銘を受けた。あれ? じゃあブログのあの豊富なデータはどうしてるの?と当然みなさん疑問を持つと思われるが、あれはけん♂さんがすべてexcelにデータをコピペして自前でストックしたものから抽出したデータで、ターゲットなどの有料ツールはいっさい利用していないというのだ。いやー、すごいです。ほかにもギャンブル精神に満ちた転職秘話など、けん♂さんからは30エントリー分くらいのお話をたっぷり。もちろん焼肉もたっぷり喰って、僕の阪神競馬遠征の旅は幕を閉じた。

帰りの新幹線で、この日会った人たちのことを思い返していると、「ストリートワイズ」という言葉が脳裏を過ぎった。坪内祐三氏の『ストリートワイズ』(晶文社)という本がある。タイトルである「ストリートワイズ」自体はマイナーな英単語のひとつに過ぎないが、その言葉の中に、坪内氏はさらに豊かなニュアンスを読み込み、次のように拡張していく。

街をひとつの大きな場として、その学習の場を、時に自分を見失いそうになりながら、さ迷い歩いて行くうちに、獲得した知識や知恵、それがストリートワイズだ。/しかも、街をさ迷っていると、その迷路のような道すじで、ある時突然、まさに路上の賢者(ストリートワイズ)といえそうな人(物)に出会い、彼らの手招きによって、気がつくと、自分で目指していた以上の場所にいる。自分の直感を信じてアクションを起こさないとストリートワイズは生まれない。地図やマニュアルは、アクションを起こすきっかけにはなっても、それだけでは路上の賢者(ストリートワイズ)に出会えない。街で生きる知恵(ストリートワイズ)を手に入れることは出来ない。

数多ある街のひとつは、もちろん、競馬場である。競馬場を長年に渡ってさ迷い歩いて行くうちに獲得した知識や知恵(ストリートワイズ)、地図やマニュアルを卒業し自らの直感を信じてアクションを起こし続ける競馬場の賢者(ストリートワイズ)に、僕もまた一日でも早く近づくことができますように。

いざ、阪神へ!

むうう、できれば今日は的中させて阪神までの旅費を稼ぎたかったのですが、残念な結果となりました。しっかり回顧しないと何とも言えませんが、ニュージーランドTのサンライズプリンスも、阪神牝馬Sのアイアムカミノマゴも、ともに「抜けて」強い競馬だった気がします。馬券は完敗でしたが、悔いはありません。誕生日の神様は試練を与えたのだとプラスに捉えて、明日の桜花賞の予想、頑張りたいと思います。

ということで、これから新幹線で阪神へ向かいます。今夜は新大阪の安ホテルにこもって予想を仕上げ、明日は生まれて初めての阪神競馬場へ乗り込んできます!

いつか、ウマ語が喋れる日まで

治郎丸さんが「ガラスの競馬場」で紹介してくださったみたいで(「半熟卵たちの冒険」)、帰宅したらブログのアクセス数が大変なことになっていて、正直アワワ状態です。初めましての方も多くいらっしゃると思いますので、改めて自己紹介をさせていただきたいと思います。

いきがかり上ハンドルネームはgachalingoで通していますが、本名は荒木といいます。父親が田舎で硬派な古本屋を営んでいる影響もあり、僕もまた大学で読書漬けの日々を送り、卒業後も書店員→編集者→印刷会社と常に本の周辺を渡り歩いてきました。というわけで、もちろん生粋の活字中毒者です。

競馬を始めたきっかけは、僕の親友の七年越しの競馬熱。

大学時代につるんでいたその親友が競馬に没頭し始めた頃、僕は『さようなら、ギャングたち』を読んでものすごい衝撃を受け、「小説家」の高橋源一郎に夢中でした。「競馬やってみなって。ほんと面白いよ」と彼が勧めてくれば、「いやいやそれどころじゃないんだよ。高橋源一郎、ほんと面白いから読んでみなって」と僕が返すの繰り返し。彼は僕の差し出した源一郎を素直に読んでずいぶん気に入ってくれたのですが、僕はといえば、競馬には見向きもしませんでした(高橋源一郎が「競馬探偵」という別の顔を持ち、三島賞の賞金100万円を全額日本ダービーにぶっ込み、一瞬にして使い果たすほどの筋金入りの競馬狂であることも競馬を始めてから知りました。いや、そういえば知っていたような気もします。彼が何度もそう語って聞かせてくれたにもかかわらず、僕がまったく聞く耳を持たなかったのかもしれません)。

大学の卒業が近づき、無為の至福を味わえる期間もあとわずかとなりました。彼も僕もそれぞれ別の地で別の道を歩むことが決まっていました。記憶は定かではないのですが、最後に酒を酌み交わしたときだったかに、お互いの門出を祝し、本を贈り合いました。僕が贈ったのはグレゴリー・ベイトソンの『精神の生態学』という分厚い本。お返しに彼から受け取ったのが高橋源一郎の『競馬探偵の憂鬱な月曜日』でした。しかし、僕はその本を開くことなく、本棚の奥に寝かせたままにしておいたのです。そうして、七年の時が過ぎました。

2008年の春だったと思います。門前仲町に引っ越すことになり、本棚の整理をしていると、見覚えのない本が出てきました。あ、そういえば、あいつが別れ際にくれた本だ。ちょっと懐かしくなって、そっか、競馬かぁ、ふーん、競馬ねぇ、とページを開いたのでした。

わたしはずっとオグリキャップを見ていました。この目にしっかりとかれの走る姿を焼きつけておきたかったのです。三コーナーを過ぎて、かれの芦毛の馬体が先頭に並んでいくのが見えました。そこまではわたしにも予想できたことでした。そこから先のことを実はわたしは覚えていないのです。すいません。何か大きい声で叫んだような気もします。彼の名前を呼んだのでしょうか。わかりません。わたしは胸の中の大きな塊を吐き出していました。目の前がぼやけて、足元がぐらついていました。帽子を振ってたら、飛んでいっちゃいました。息が苦しくなりました。神様、かれに勝たしてやって下さい。お願いです。それぐらい当然です。そうでなくちゃいけない。神様、あんたにはいつもひどい目に合わされてる。でも、いい。許してやる。だから、かれに勝たせろ。ほら、ゴールだ!

何だろうね、この情感と情熱と忘我が入り混じった不思議と胸を打つ文章。競馬ってそんなに面白いのかしら。1990年の有馬記念でこの本は終わり。いつもの癖で、初出と奥付のページを眺め、本を閉じようとしたとき、後ろの見返しに書き殴られた汚い手書き文字が目に入ってきたのです。

いつか、ウマ語が喋れる日まで

2009年11月29日、東京競馬場。ウオッカの単勝馬券を握りしめて挑んだジャパンカップ。あの流星が馬群を割って伸びてきたとき、僕もまた「目の前がぼやけて」「息が苦しくなりました」。高橋源一郎顔負けのエノさんの詩「競馬で泣きたきゃ…」を読んで再び「目の前がぼやけて」「息が苦しくなりました」。僕も少しずつですが「ウマ語」がだんだんと理解できるようになってきた気がします。

いつか、ウマ語が喋れる日まで、半熟卵の冒険は続きます。

無銭飲食容疑者たちの宴

日曜日はスプリングSを観戦しに中山競馬場へ。土曜の深夜から予想に取りかかり、朝方にアップを済ませると10時過ぎまで睡眠。目覚まし時計に起こされ支度を済ませると、東西線に揺られて西船橋まで。そこからバスで中山競馬場に到着したのが午後1時。出走時間が少し遅れていたので、6Rのフラガラッハの走りを観ることができた。外枠で一番人気だったので馬券は見送る。ゲートが開くとフラガラッハがまたまた大きく出遅れ! またかよー!と周りが笑い声まじりでどよめく。出遅れたフラガラッハはといえば悠々と外々を回って位置取りをぐんぐん上げていき、4角8番手からごぼう抜きで圧勝。この気性難さえなければ強い馬なんだけどなぁ。

その後は珈琲を飲みながら競馬新聞とにらめっこ。2時くらいにClassic Reportのりゅうさんと合流。いやー、一年以上お会いしてなかったが、初めて会ったときと全然変わってない。挨拶を済ませ、まずは一服とガラスケースの中で「最近の若者は煙草吸わんねー」などとしばし歓談。いろいろお話しながら、普段は手を出さないようなレースの馬券をちびちび購入。

阪神9R 但馬S
◎(6)タガノファントム
単勝 (6) 1000円
複勝 (6) 1000円

中山9R 浅草特別
◎(4)フェスティヴナイト
単勝 (4) 500円
複勝 (4) 500円
ワイド (1)◆(4) 300円
ワイド (2)◆(4) 300円

阪神10R 六甲S
◎(5)テイエムアタック
○(13)ブロードストリート
3連複フォメ (5)(13)→(1)(9)(11)(13)→(1)(2)(9)(11)(15) 100円×23点

浅草特別だけ的中するも結局+250円。飲み代確保失敗。新聞だけ見て予想しても、まあこんなもんですよね。

東西メインにすべてを託し、まずはターフビジョンで阪神大賞典を観戦。ホクトスルタンが失速するかわりに外から白いメイショウベルーガが伸びてきたのは見えたが、結局どの馬が勝ったのか全然分からず、レースが終わってからりゅうさんにトウカイトリックが勝ったことを知らされガッツポーズ! 結果は◎→▲→○の入着で馬券は総取り。いやー、これは本当に嬉しかった。

間もなくスプリングSが始まる。アリゼオがハナを奪ったときはこの馬は飛んだなと思ったが、逃げ切っちゃったのには驚いた。連を外すことはないだろうと思っていたローズキングダムはまさかの3着。位置取り後ろ過ぎたんじゃないかなぁ。コマキング大丈夫なのかね!? 人気薄のゲシュタルトを2着に持ってきたのは勝浦騎手。勝浦騎手が人気薄の馬で内枠引いたときは、2、3着欄のマークを忘れないように。

りゅうさんは残念ながら両メイン外してしまったが、特に気まずい雰囲気にもならないのは助かった。ていうか、りゅうさんは、若葉Sも弥生賞もアルメリア賞もアネモネSもチューリップ賞もすべて3連単を的中されてる超ツワモノなので、そんな心配いらないのです。

その後すぐに西船橋駅前の居酒屋へ移動。5時くらいからビールをガンガン飲みながらお互いの近況や競馬や予想法について話しまくる。感動的だったのは、りゅうさんが、ブログに上げている予想に至るまでのプロセスの部分で、もうびっくりするくらいの努力していること。ラップ分析のためにexcelのマクロをマスターし(しかもそのスキルを仕事でもしっかり活用されてるところがまた素晴らしい!)、相当な工夫を凝らしてラップのミクロな部分まで分析しているというのだ。

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持参した馬柱も蛍光マーカーがいたるところに引いてあり、3連単をバシバシ的中されているのも納得。これは見習わなきゃ。りゅうさんには僕のラップ分析のバイブルでもある半笑いさんの著作をお貸しする。ラップについて二人でいろいろ話しているうちに、ラスト4Fのラップに着目する分析術はけっこう使えるのではないかと盛り上がる。これはいずれどこかでまとめてみたいと思う。

事件が起こったのは店を出た時。

居酒屋の店長が追いかけてきて「支払いを頂いていないのですが」ときた。えー!? 払ったよ!! 競馬で大勝したし、無銭飲食なんてするわけがない。僕は代金を請求書の上に確かに置いたし、お釣りを財布に入れたのも覚えてはいる。まず、店長にレジのなかのお金を数えてもらう。が、やっぱり僕らの代金分がマイナスだという。じゃあ、監視カメラの映像で確認できないの?と迫ると、残念ながら僕らのいた席には設置されていないという。

僕の記憶だと、昼に西船橋駅に着いた時、財布の中には諭吉が1枚と数千円入っていたと思う。駅の近くのATMで3万円を降ろしたから、その時点で諭吉は4枚。最初に馬券を買う時諭吉を1枚崩したのを覚えている。両メインレースを買う時にもう1枚諭吉を崩した。そして、この店の代金を払った時にもう1枚諭吉を出したので、財布には諭吉が1枚残っている。もし払っていないのなら、諭吉は2枚あるはずで、やっぱり1枚しかないから払ってるはずなんだけど。というようなやり取りをするが、一向にラチが明かない。

確かにこうなってしまうと、店側は代金が支払われていないことを証明できないし、僕らも代金を払ったことを証明できない。レジに金がない事実と払ったという記憶だけしかないのだから。とりあえず警察呼んでよ、ということで店長に交番へ連絡してもらうことに。で、警官が2人来たんだけど、これがまたドラマに出てくるようなまだキャリアの浅そうな若造と人情味はありそうではある年配の二人組。

いちおう、それぞれの言い分を聞いてもらうが、結局落ち着いた結論は、お店とお客さんで話し合って決めるしかないねぇ、というもの。こういうケース、どうするのが普通なの?と警官に尋ねると、うーん、まあ、お客さんも払ったという「記憶」しかないんだよね? 記憶違いってことが否定できないわけだし、このお店も信頼あっての客商売だからねぇ、客からこんなかたちでお金をくすねるようなことは考えづらいでしょ、ここは取りあえず払っておいたらどう? みたいな流れになった。従業員の誰かがくすねた可能性もあると思うのだが、財布に入れてたらもう何も分からないし、いまここで店内を隈なく捜索してもらうわけにもいかない。結局しぶしぶ金を渡し、連絡先を教えて店を出た。

僕の財布には数千円しか残っていない。

釈然としないなぁと思っている僕に、りゅうさんの「こうなったら飲み直しますか~」の一声で2軒目に突入。ビールをパカパカ空けながら、閉店時間まで競馬の話で盛り上がった。いやーまさか無銭飲食容疑をかけられるとは思ってもいなかったが、阪神大章典をがっつり当てたことだし、りゅうさんとも素晴らしいひと時を過ごせたことだし、よしとするか。りゅうさん、また飲みましょうね。

ブログを始めました

2008年の6月くらいから競馬を始めた僕にとっての2009年は、デビューからずっと追い続けてきたロジユニヴァース・ブエナビスタ世代の若駒たちとともにありました。オークス、ダービー、そして秋華賞に菊花賞、すべてが初めてで新鮮で、その興奮と感動の余韻を僕がのんびり味わっている間にも、若駒たちは3歳という競走馬にとって特別な時期に決着をつけて、歴戦の古馬たちと同じ舞台で闘いを始めました。

短距離路線ではエイシンタイガー、クラウンプリンセス、レディルージュたちが古馬を相手に好走し、ダート路線ではシルクメビウス、テスタマッタ、ワンダーアキュートたちが健闘。万全の状態ではおそらくなかったにもかかわらず、四位騎手の好騎乗に助けられながらレッドディザイアがジャパンカップを3着しました。そして何と言っても有馬記念。ダイワスカーレットが逃げ切った前年よりも遥かに厳しい流れを先行し、唯一勝ちに動いたブエナビスタがドリームジャーニーに懸命に食い下がる姿は圧巻でした。

若駒たちの健闘ぶりにはおよびませんが、僕もまた競馬を通してさまざまな人たちと出会い、その人たちと競馬をもっと面白くするための活動をご一緒することができました(Worksをご覧ください)。そうした縁もあって顔を合わせているうちに、ガラスの競馬場の治郎丸さんと意気投合し、新しい競馬雑誌の創刊という大きなプロジェクトまで生まれました。やるからには勝ちにいきます。しかし、資金ゼロからインディーズでやっていきますので、さまざまな人たちの力をお借りしなければ創刊も継続も難しいのは確かです。このブログを立ち上げた大きな理由のひとつは、僕たちの試みに興味を持ってくれた方々に対して、どのような人間がどのような志をもってどのような雑誌を創ろうとしているのかをお伝えしたいと思ったからです。

雑誌の創刊は春を目指してすでに動き始めています。進捗状況は編集日誌として書き綴っていきたいと思います。

予想や回顧もアップしていきますが、これは僕の競馬修行のためです。まだまだ青二才ですのでほとんど参考にならないでしょう。馬券も積極的に晒していきます。賛否両論あると思いますが、これは一つには収支をしっかりつけたいからで、予想をアップしないレースの馬券は基本的に買いません。逆に競馬場で耐えられずに衝動買いした馬券は必ずあとで晒します。そうすることで収支をしっかり見つめ、自分の自制心を養いたいと思うのです。ここに、僕が昨年最も衝撃を受けた治郎丸さんのエッセイの一節を引用します。

馬券には、恐ろしいほど人物が出る。個性・生き方・競馬に対する姿勢など、その人の全てが凝縮されて馬券に表れてしまう。「勝つことがすべて」ではない。勝ち負けは後から付いてくるものであって、勝ち負けにこだわって縮こまってはいけない。こだわるべきなのは、自分にしか買えない馬券を買うことなのである。

実際、馬券において僕が後悔することのほとんどがこの一節に、あまりにも残酷に書き記されています。2009年の皐月賞は徹夜で悩んだ末に悔いのない印を打ち、僕は初めて3万円という金額をかなり絞った馬券に突っ込みました。衝撃的な結末で結果は惨敗でしたが、悔いは残りませんでした。しかし、ダービーでは、若駒S、スプリングS、皐月賞とすべて消しつづけてきたアンライバルドに、3度もやられたんだからこの馬は本当に強いんだろうと無理やり自分を納得させた上で◎を打ってしまいました。しかし、どこかでアンライバルドをずば抜けて強いとは思えない自分がいる以上、記念すべき初めてのダービーで僕が打つべきだったのは皐月賞時の印であり、買うべきは皐月賞と同じ馬券だったのです。この悔しさを忘れずに、「自分にしか買えない馬券」を買っていきたい、馬券を晒すことで自分を追い込んでいきたいと思います。

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菊花賞◎ベルシャザール