一騎当選」のchildsviewさんとコメントをやり取りした中で、「日曜日の黄昏時は頭の中で「たられば」の嵐が吹き荒れている」と書きました。馬券を外した日曜日の黄昏時は本当に辛い(笑)時間です。みんなで競馬場に突撃して撃沈したなら、「うひゃー!」とか「マジかよ~」とか声を出して喚くことで気を紛らわせたり、同じく馬券を外した友人とその後の居酒屋で反省会を行い傷を舐め合ったりもできますが、「みんなのケイバ」で在宅競馬の場合は、室内で聴こえるのは、「あぅ~」という声にならない自分の溜息とクレイジーケンバンドの「馬力」だけ。画面に映る川合の笑顔を苦々しく睨みながら、何ともやるせない気持ちになります。

僕にとって、そんな日曜日の黄昏時に悲しいほどしっくりくる曲が、Gary Mooreの”The Loner”です。競馬を始めてから聴く頻度が明らかに上昇中(笑)

曲名は直訳すれば「一匹狼」ですが、アウトローというよりも「孤独を好む人」くらいのニュアンス。映像は良くも悪くも80年代の産物で、恐ろしくダサい仕上がりのPVですが、目を瞑って聴くと、「何でこの馬の激走を看破できなかったんだ!」とか「何でこんな馬券買っちゃったんだよぅ!俺のバカバカバカ!」という悔しさを、次週の新たな勝負へ向けての堅い決意に繋げてくれるような気がしてきます。

競馬予想と音楽。ちょっと面白そうなので、僕の競馬予想のサウンドスケープ(音風景)を編んでみました。

♪競馬予想のサウンドスケープ(gachalingo篇)

#1 James Bond 007 Movie Theme Song

馬券的中という大きなミッションの達成に向け、緊張感が高まる。すべての情報を把握し、あらゆるツールを使いこなし、目指すは無駄のないスタイリッシュな予想による一撃必殺の的中。ボンドガールはそんなあなたに首ったけ(笑)

#2 Goblin “Profondo Rosso”

競馬はサスペンス。一篇の推理小説を丁寧に読み解くように、登場人物(出走馬や騎手)の行動や心理を把握し、タイムテーブル(調教やローテーション)の整合性を精査し、叙述のトリック(厩舎や騎手のコメント)を見破り、憶測や誘導(競馬メディアやオッズ)の中から正しい情報を選り分け、驚きの真犯人(勝ち馬)を見つけるのだ。

#3 King Crimson “Starless”


突如暗雲が漂い始める。根拠と根拠が矛盾し合い、偽と踏んだ情報が一転して真となり、これまでの予想がすべて覆されてしまう。致命的な証拠を見落としているのかもしれない。一から丹念に予想を再構築するがその度に結果が異なる。ひょっとしたら信念の問題なのかもしれない。予想は矛盾を孕んだまま、自信もぐらついたまま、夜が更けていく。

#4 Ennio Morricone “The Ecstasy of Gold”

決断の時が来た。やるべきことはすべてやった。自分にしか買えない馬券で勝負に挑んで負けるのならば本望だ!(→Gary Moore”The Loner”へループ)

♪競馬予想のサウンドスケープ(gachalingo慢心篇)

#1′ Van Halen “Jump”

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いやー、この馬でもう決まりでしょ。鉄板、鉄板。相手もこの2頭で問題ないね。David Lee Rothよろしくお尻をフリフリ小躍りしながら、「的中配当で豪遊しようぜ計画」を立て始める。

#2′ Frankie Goes To Hollywood “Relax (Don’t Do It)”

しかし、本当にこの3頭でいいのだろうか? いちおう他の馬もしっかり精査したほうがよくないか? 「いやいやそんなことしなくていいんだって。リラックスしていこーぜ」(注:曲名の「Don’t do it」は「無理すんな」とか「力むなよ」というくらいの意味で、ゲイのHを歌った曲であることを考えると自ずと赤裸々な場面が想像できるかと思います。ヤクルトのレモリアという清涼飲料水のCMでこの曲が使われていたのはすごい!)と囁く慢心の悪魔。

#3′ The Police “Murder By Numbers”

日曜日の午後3時47分にあの仔が最初にここを通るのは間違いない。ひっひっひっ、あとは馬券をどう料理するかだけだ。獲物を完全に手中に収めた全能感に浸るサイコキラーは、JRA-VAN NEXTの配当シミュレートにナンバーを打ち込み、満面の笑みを浮かべる。

#4′ Tommy February6 “Everyday at the Bus Stop”

馬券を外すという可能性はゼロ。脳内は的中後の妄想でウハウハ状態。踊り出さずにはいられない。しかし、チアリーダーの恰好をした慢心の悪魔ほど怖いものはない。2009年皐月賞の前日、僕はこいつらのおかげで約40万円を湯水のように散財した。甘い夢から覚めた瞬間はPVの最後(3:24)に出てくるマネキン状態。(→Gary Moore”The Loner”へループ)

というわけで、元ギター小僧で主に洋楽を聴いている僕の場合はこうなりましたが、もちろん音楽の嗜好は十人十色。本気で競馬の予想に打ち込んでいるとき、いよいよ勝負の時が近づいてきた瞬間、そして渾身の予想で挑んだ勝負に敗れたとき、はたまた完全勝利を収めたとき、みなさんの頭の中ではどのような音楽が流れているのでしょうか。ジャズ篇やクラシック篇に、演歌篇、テクノ篇、ヘヴィメタ篇などなど、無数にあるユニークな競馬予想のサウンドスケープを想像するのもなかなか楽しいものです。